讃岐うどんと普通のうどんの違いを徹底比較!風味と食感の秘密とは?
公開日: 2024/02/15 最終更新日: 2023/09/28
乾麺や冷凍など、スーパーでもよく目にする讃岐うどん。普通のうどんとどう違うの?と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。見た目ではその違いを見分けることが難しい讃岐うどんと普通のうどんですが一体何が違うのでしょう。この記事では讃岐うどんの定義とその風味や食感など、普通のうどんとの違いを解説します。
讃岐うどんの定義とは
おもに香川県で製麺されたもの。手打ち(または手打ち式)で小麦粉重量に対して加水量40%以上、また、小麦粉重量に対して3%以上の食塩が含まれている必要があります。さらに、2時間以上の熟成時間がとられていることや茹で時間約15分でアルファ化されている、などが挙げられます。
もちもちとした弾力や独特の粘り気、強いコシが特徴的です。噛みごたえがありながらも決して硬くはない、独特な食感です。普通のうどんにはないコシや食べごたえで、香川県内以外の多くの人からも好まれています。
古くから「足踏み」と呼ばれる工程が行われており、うどんの生地に直接力を均一に加えることで弾力や強いコシを作り上げることができます。人の体重によって生地に圧力をかけていくため、適度な重みでちょうど良い粘りが出てもちもちとした食感に仕上がるのです。
また、塩水を加えることで小麦のタンパク分解酵素の働きを弱めることができるため、結果として生地ダレを防ぎ強いコシの麺をつくることができます。香川県では小麦の生産のみならず、良質な塩も生産されているためうどん作りには最適な環境が整っています。
普通のうどんとの違い
讃岐うどんは公正競争規約および公正競争規約施行規則によりきちんと定義づけられています。具体的な内容や定義は先ほども述べたとおり、香川県内でつくられたものであることや、食塩が小麦の総重量に対して3%以上であることが挙げられます。
また、2時間以上の熟成時間がかけられており、茹でる際は15分で十分にアルファ化されるのが条件です。香川県以外で作られた讃岐うどんに関しては、「本物」や「本場」、「名物」などと謳っている場合にのみ讃岐うどんと名乗っても良いという決まりになっています。
一方で、普通のうどんとは小麦粉を原料とした麺類の総称であり、日本農林規格(JAS)の定めるところでは丸麺は断面が直径1.7mm以上、角麺は幅が1.7mm以上のものであることが定義づけられています。
普通のうどんに関しては生産地や製造方法などそれほど細かい定義も決まりも存在せず、小麦を使った麺で、一定の太さがあれば「うどん」となります。うどんとよく似ているそうめんやひやむぎなどもその太さによって定義づけられています。
讃岐うどんには食べ方にも特徴がある
美味しくいただくために、讃岐うどんにもさまざまな食べ方が存在しています。食べ方によって味わいも大きく変わるため、いろんな食べ方で楽しむ人も多いはず。さまざまなバリエーションで楽しめる讃岐うどんのおすすめの食べ方を具体的に説明しますね。
︎かけうどん
一般的には茹でた麺を冷水で締めたあとに熱々の出汁をかけたうどんのことをいいます。最もベーシックでシンプルなうどんの食べ方であり、うどんそのものの良さを一番堪能できます。香川県内でも讃岐うどんはこの食べ方が1番多いのではないかといわれています。
うどんのつゆはイリコやカツオ、昆布などが一般的ですが、讃岐うどんはイリコ出汁の効いているものが多いのが特徴。「素うどん」ともよばれ、多くの讃岐うどん店でよく出る人気メニューです。
︎生じょうゆうどん
あまりメジャーではないものの、香川県ではおなじみの生じょうゆうどん。茹で上がった熱々の麺を冷水でさっと締めたあと、しょうゆをかけるだけのシンプルな食べ方です。この食べ方は「うどんの刺身」と呼ばれ、非常にシンプルであることからうどん本来の旨みや強いコシの食感を楽しめるのが特徴です。
︎しっぽくうどん
香川県の冬の定番として親しまれるしっぽくうどん。たっぷりの野菜と油揚げをイリコ出汁で煮込み、茹で上がったうどんの上にかける食べ方です。油揚げ以外にも、鶏肉やしいたけなどのきのこ類を入れることもあります。
野菜の甘みや旨みとイリコ、かつおなどの出汁に醤油やみりんといったシンプルであっさりとした味付けをするのが特徴です。
まとめ
讃岐うどんは普通のうどんよりもコシが強く、もちもちとした弾力が美味しい香川県ではおなじみのうどんです。その違いを見た目で判断するのは難しいですが小麦粉重量に対して加水量が40%以上で、食塩が3%以上含まれているなど、しっかりと定義づけられています。
食べ方やつゆ、出汁の味によっても味わいが変わり、さまざまな食べ方で楽しむのがおすすめです。讃岐うどんの最もシンプルな食べ方でもあるかけうどんは、1番讃岐うどんの魅力を感じられる食べ方といえます。
普通のうどんは食べ飽きてしまったという人や、讃岐うどんをまだ食べたことがない人はぜひ讃岐うどんも食べてみてくださいね。